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医学部学士編入試験とは?その概要について

医学部編入

こんにちはHikaruです。

社会人となった後、もしくは現役の大学生でも「医学科に行きたい!」「医師になりたい!」と思う方はいらっしゃると思います。

そのような方々が一番初めに検討するのが現役生と同じく一般入試を受けることだと思います。
しかし私のように現在日本の大学には、複数の大学で「学士編入試験」というものが行われています。

今回は医学部学士編入について簡単に概要を説明し、どういう試験なのかを理解していただけたらと思います。

目次

医学科学士編入とは

学士編入試験とは、簡単に言えば大学卒業者を対象に医学部医学科に編入学させる制度です。
端的に「大学卒業者」と言いましたが、四年制の大学卒業見込みも含まれます。
下記はとある大学の募集要項に記載されていた受験資格から抜粋したものです。

  1. 修業年限4年以上の大学を卒業した者(学士)又は 2020 年3月卒業見込みの者
    (ただし,医学を履修する課程を卒業した者又は在学中の者を除く。)
  2. 学校教育法(昭和 22 年法律第 26 号)第 104 条第4項の規定により学士の学位を授与された者
  3. 外国において,学校教育における 16 年の課程を修了した者(学校教育における 15 年の課程を 修了し,学士の学位に相当する学位を取得したと大学において認めた者を含む。)及び2020 年3 月修了見込みの者

注意しなければならない点がいくつかあります。
一つ目は要項の(1)より、「他大学の医学科に在籍している者、または卒業生は受験することはできない」ということです。
これは編入試験の目的を考えると当然ですね。転学のような目的のためには使えない、ということです。

二つ目は「学士の資格がない中でも編入できる大学がいくつかある」ということです。
学士の資格がなくても受験できる大学として、群馬大学、筑波大学、奈良県立医科大学が挙げられます。

しかしこれらの大学の募集要項を見ると学士の資格を必要としない分、生命科学等の単位を必須としていたり幾つかの条件をクリアしなければならないようです。

学士編入生の年間合格者数と倍率

では次に学士編入試験の年間合格者数と倍率を見ていきましょう。

現在およそ30校の大学で編入試験を実施しています。(国公立28校、私立3校)

編入時期としては、二年次前期、三年次前期があり、ほぼ全ての大学で二年次前期への編入が採用されています。(現在では名古屋大学のみが三年次編入)
下記に国公立大学の募集人数、簡単な試験科目、編入年次をまとめました。

この図からわかるように、国公立大学では毎年約200人近くの編入生が生まれていることがわかります。(正確には197人で、2019年度に限ると滋賀医科大学の試験が二度行われたので+15で212人。) 

受験者数は大学ごとに異なりますので一概には言えませんが、倍率は10〜20倍になる大学もあります。
しかしこれは見かけの倍率であり、実際の倍率ではないということを理解しておきましょう。

ではここで実際の倍率とはどういう意味なのでしょうか。

学士編入試験では大学ごとに求める学生像があります。
例えば地域で活躍する医師を求めている大学などでは、当然ですが地域に残ってくれそうな方を合格させますよね。
極端に言えばこのような大学では「卒後はすぐ東大や京大で博士課程に進学、留学してバリバリ研究したいです!」と言っている受験生を取る可能性はかなり低いと思います。

このように大学の求めている学生像を全く考えずに受験校を選択されたり、実際には学力が全く足りていないのに記念受験のような形で受験される方もいらっしゃいます
このような方は除外すると、実際の倍率(受験生の中で合格枠を争っている人たちの数)はそれほど高くないでしょう。

 また編入試験では多くの大学で追加合格が出ます。一人の受験生が「複数の最終合格を持っている」ということが結構あるためです。
実際に私の友人でも3校受験して3校とも最終合格、6校受験して4校に最終合格、といった方々がいました。そういった方は進学予定以外の大学を辞退するため、追加合格が生じます。
受験の戦略を決める上で重要になってくるので、知っておくようにしましょう。

※追記
近年あまりにも追加合格が出るため、追加合格を出さないことにしている大学もあるようです
追加合格に関しても大学ごとに異なっていますので、ご自身が受験される大学ではどうなっているのかを確認しておくようにしましょう。

試験形態

編入試験では主に生命科学、英語、物理、化学に関する出題が行われ、二科目型と四科目型と言われる出題形式になっています。

二科目型:生命科学、英語
四科目型:生命科学、英語、物理、化学

これらの筆記試験を通過したら、多くの大学で二次試験として面接が行われます。
中には二次試験で小論文やさらに筆記試験を課す大学もあります。

願書提出の際に書類審査を行なっている大学もあるため、筆記試験の勉強だけでなく書類作成にも時間を要する大学があります。(秋田、大分、金沢、岡山など) 

またそれ以外にも、募集要項に「提出した願書に基づく書類審査と筆記試験の成績を考慮して一次試験の合格者を決める」と謳っている大学もあります。

前年度のものでもできる限り早期に募集要項を確認し、準備を始めるようにしましょう。

まとめ

以上学士編入試験について簡単にまとめてみました。

  • 学士編入試験とは基本的に大卒者を対象にした制度。(ただし例外あり)
  • 年間約200人の編入生がいる
  • 試験形態は大きく分けて二種類(二科目型 or 四科目型)

受験に際してできる限り早期に募集要項に目を通し、何が必要なのかを確認するようにしましょう。

特に大半の大学では自己推薦書や推薦書を必要としており、中には小論文等を出願時に求めてくるところもあります。
また外部試験(TOEICやTOEFLなど)を必須としている大学もありますので、出願時の必要書類には注意しましょう。

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